拓殖大学生による卒業研究発表
top of page

「ウルシの木の活用プロジェクト」とは、日本の漆生産サポートを目的として、漆掻き後に伐採されたウルシの木のリサイクル活用方法を生み出す取り組みです。収益を生産者に還元し、漆産業を循環型産業へと後押しします。またそのプロセスを異分野の人々と積極的に協働することで、漆文化を楽しみ応援する仲間を増やしていきます。

未活用のウルシの木に新たな価値を生み出す取り組み
漆は漆器だけじゃない!ウルシをもっと身近に、サステナブルに。
つなげようウルシの輪

漆塗りに使われる「漆(うるし)」は、ウルシという樹木から採れる樹液です。漆掻き職人は、樹齢15年ほどのウルシの木に傷を付け、そこから出てくる樹液を採取します。漆掻き後、その木は伐採します。根を伝って新たに芽を出す蘖(ひこばえ)がよく育つよう促すためです。これまで、この伐採後の木は活用されていませんでした。 「ウルシの木の活用プロジェクト」は、この伐採された木に新たな価値を見出して、日本の漆産業をサポートしようという取り組みです。ウルシの木の栽培はとても手間がかかります。適度な日当たり、水はけを維持し、施肥や下草刈りも必要です。このような費用や作業は、多くの場合、ごランティアの善意によって支えられています。 漆掻き職人の高齢化、後継者不足も大きな課題です。その要因のひとつが、漆掻きという仕事だけで生計を立てるのが難しいことにあります。漆掻きは主に夏から秋の仕事です。現状、多くの漆掻き職人たちは、ほかの冬場の仕事と兼業しています。 現在、漆産地では、若手の漆職人の育成に取り組んでいます。「ウルシの木の活用プロジェクト」は、未活用のウルシの木を商品化=収益化して、漆掻きやウルシの木の植栽に従事する方たちの収入源をサポートすること、また活動を通して広く支援の輪を広げることを目標としています。
bottom of page